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9月, 2008の投稿を表示しています

マウンテンバイク式生活、終了

 2ヶ月にわたった、自転車クエスト2/マウンテンバイク式生活も、実はとっくに終わっている。いまは、行き交う人々に「ウィスラーのあれが楽しかった、これがびっくりした」みたいなことを口頭で伝えまくっている。こんど行き交う機会があったら、あなたにもぜひ。  しかし、2ヶ月間のウィスラー生活は、ちと長かった。乗る以外に何もしてない自分が、だんだん切なくなってくるのだ。働き盛りの中年である我々が、乗れるときに乗る、を遂行するのであれば、適正期間は、最長で3週間。これだけいれば、一生分とまではいかないまでも、今後7〜8年分は楽しめるし、乗り方もうまくなったと感じるのではと思う。  それに、社会から離れていられるのも、たぶんそれぐらいが限度だ。パンダソニック、いくら定職がないとはいえ2ヶ月間、正確にはその前のアメリカ+フィンランドを含めるとすっかり3ヶ月間、社会から離れていると、なかなか復帰は難しい。  文章を書いて送って食ってると思われがちなパンダソニックだが、そんなの賞とか取ってる文筆先生か、ほんとに文が面白い人でない限り無理無理。ボクのようなポンコツライターが書くためには、書くための紙つまりは場所をゲッツ!しないといけないのだ。地道な営業こそ大切。行きたいところへマウンテンバイクと一緒に行って(乗って行く、ではないのがポイント)、行く先々で珍しがられて事件を引き起こしてはそれを書くというデタラメな物書きパンダソニックには、書く場所を確保するのが、なかなか大変なんである。  が、そんなことになっても、ウィスラーに行ってよかったと思っている。なにがよかったって、メーカーが打ち出しているマウンテンバイクのラインアップが、いったい何のために作られているのか、を、身体で感じられたことだ。  ウィスラーには、マウンテンバイクで走りたいトレールが、たくさんある。舗装路から、50個連続ジャンプのダウンヒルコース、さらにスケートパークまである。マウンテンバイクに乗る上で考えられるコース状況が、全部あると言っても過言ではない。  たとえばキャノンデールの09モデルラインアップを見てみよう。これだけマウンテンバイクが売れないとされてるこのご時世なのに、5種類もの車種(さらにそれぞれの車種別に、3〜4タイプの価格帯)がそろっている。下に並べてみよう。名称の後ろにあるのは、そのモデルが得意とする乗り...

ウィスラーのベストトレール

 世界的な観光地であるウィスラーでは、観光客に存分に楽しんでもらうため、いろんな情報を盛り込んだフリーペーパーが配られている。なかでも便利なのが、そこら中で配られるこの冊子。 『ウィスラーのトップ10トレール』なる記事もある。しかし個人的なベストは、ここにない『See Colours & Puke』だった。ナチュラルな路面のうねりが連続した下り道。ビヨーン、ビヨーンと飛びまくりで、『もうマウンテンバイクのトレールが、全部こうだったらいいのに』と思うぐらい良かった。かなりな山中にあるので、アプローチは大変だけど。  しかし一番楽しんだのは、実は宿泊地からバイクパーク(ウィスラービレッジ)をつなぐ『バレートレール』であった。  散歩、犬の散歩、通勤で使われるなど、ウィスラー内移動を簡単にするためのお気楽トレール。しかしこのトレールには、マウンテンバイカーの目を持ってしか見えない、数々のお宝セクションが隠されていたのでした。毎日このお宝を使い、ウォームアップ&クールダウンをしたものだ。 苦手なラダー、一本橋の練習中。 左ねじりの練習。 リアホイールを根っこに当てて飛ぶ、リップをギリギリまで使う練習。 実は3連。 エアターン。

How to build Global Community/グローバル・コミュニティの作り方

マウンテンバイクのワールドカップを追いかけ、その模様を、国内外の雑誌、ならびに自前のウェブに寄稿していた時期があった。当時は自転車なんて好き者しか興味のない時期、しかもマウンテンバイクなんて 自転車ですらない スポーツなので、心意気とネットワーク・ソケットはなんとか維持していたものの、金は全然なかった。そのため、さまざまな世界都市のユースホステルにお世話になった。ホステル暮らしは若き取材者のよき味方であった。 さてそれから10年以上たち、海外に出たパンダソニックが使う宿といえば、やっぱりホステルである。 ウィスラーでも最後の数日間は、近くのホステル、6人部屋のドミトリー(寮)ルームに泊まった。2004年のウィスラー取材時には、バイクパーク直結、一泊数百カナダドルのスウィートルーム(1部屋なのに中には3部屋あった)に1人で泊まっていたことを思えば、よくぞここまで来たもんだと思う。人は年を重ねるごとに、どんどん生活がシンプルになるようだ。好むか否かに関わらず。 イチローさんに告白した シアトルでも、ホステルに泊まった。かなり調子のいいホステルで、なかなか予約が取れないらしいが、運良く泊まることができ、そこで面白い張り紙を見つけた。曰く、グローバル・コミュニティ、すなわち世界共同社会の作り方だそうだ。 『ビジネス訓』みたいのは得意ではないので、いつでもホステル暮らしのパンダソニックだが、こういうのは大好きである。英語圏(というよりアメリカ人)向けに書かれているため、我々日本人には微妙に戸惑う部分もあるかもだが、テキストドリルの一環として訳してみることにした。長いがお暇なときに一読あれ。 ●How to build Global Community グローバルなコミュニティ(社会)の作り方 Think no one as "them" 誰一人も『彼ら』ではないと考え Don't confuse your comfort with your safety 快適さを安全さとを、同じものだと思わず Talk to strangers 知らない人に話しかけ Imagine other cultures through their poetry and novels 詩や小説を通して他の文化を想像し ...

ウィスラー仲間たちの記録

 さて、2ヶ月という期間を終え『自転車クエスト2/マウンテンバイク的生活』も、大団円を迎えようとしております。最後のまとめをしっかり書こうと思いつつ、いろんな想いが飛び交いながら、そして日本の状況などにも肌で触れ、頭の中にある理想と今そこにある現実とのズレをバランス取ろうとしている感じです。  そのまとめ文を書く前に、今回の自転車クエスト2のなかで、パンダソニックが出会った、あるいはニアミスした、同じ気持ちを持った仲間たちが書き残した情報へのジョイントを、記したいと思います。  マウンテンバイクという、同じものを好きになってしまった人々が、その世界最大の聖地とも言えるウィスラーに集まり、何を感じたのか。何を得たのか。それを、文章、画像、映像というフラグメンツ(断片)を、あなたという受け取り手がつなぎ合わせ、心の中で再生してもらえればと。  なかでも、ニアミスしたオオイシさんの< ダウンヒル・ア・ゴーゴー >内『 最新版・ウィスラーTRIP便利帖 』には、ボクが書ききれなかった、ウィスラーへの具体的な(そして、お金持ちのやり方でもなく、取材経費でもなく、実に現実的な)アプローチ方法がしっかりと書かれています。まずはこちらを参考に、ウィスラーへのバーチャル旅のプランを立ててみるのも面白いかもしれません。  しかし、限られた期間の中で存分に楽しむのであれば、これはもう明らかに『 ロデオ・サーカス 』、『 ジョイ・ライディング 』といった、プロフェッショナルにコーディネイトをお願いするのが、一番安く上がる方法です。ウィスラーで何が大切って、一番は、楽しく、そして安全なトレールを知ることです。つまり真実の情報。  こういった情報を、無料であると勘違いされている場合が多いです。しかし   正しい情報を持っている人は、それを得るために、努力を重ねています。  それを、分けてもらえるのです。情報、思想、そういった、目に見えないものを大切にしないのは、ヘルメットを被らずに、先の見えない巨大なリップをいきなり踏み切るようなもの(バイクパークで言えば『Crabapple Hits』だね。しかしこれはいきなり飛んでも安全だが)。どうぞご自由に。大病を患ったこともあるボクは、もう少し確実な人生を送り、悔いを残すことなく幽霊になることなく、死にた...

雑誌の付録

 雑誌ネタでもう1つ。  昨今雑誌と言えば、いろんな付録がついてくるのも当たり前。DVDなんかもう、前世紀のおまけ。今どきの女性誌に至っては、バッグやTシャツ、サンダルなんか普通に付いていたりする。  我々マウンテンバイク莫迦にうれしい付録はこんなの。  マルチ工具。イギリスのマウンテンバイク雑誌『Mountainbike UK』。  グリップ。どっかのオートバイ雑誌。  そういえば、Dirtにも、 インナーワイヤーの付録 が付いてたこともありました。つぎはどんなものが付いてくるんでしょう。個人的には、プラフラペ(プラスティック・フラットペダルの略)が付いて来るとうれいい。 Odysseyのi-peda lあたりがいいな。かわいいし、薄いし、フラットペダルっていくつあっても重宝するからよくない?  しかし、メガネかくしてアゴ隠さず、とはこのことである。

自転車専門誌を読んだ!

自転車専門誌を読んだ!  マウンテンバイカーの基本中の基本とも言える『マウンテンバイク・アクション』通称MBA! もう今どきの人は読まないんだろうな。我々のような、オールドスクールのマウンテンバイカーは、日本でのマウンテンバイク情報があまりに少なかったため、こいつを穴があくほど見つめたものである。  いやあ、面白かった。本気な情報誌も読んでみるものなのだなと。2008年10月号。内容を抜粋。 これからのマウンテンバイカーの基本装備となるだろう、ハマーシュミットの取り付け方法、分解&解説、そしてFAQ的な質疑応答。フロント変速機がなくなるってのは、ホントすごいことなのですよ。まさにエポックメイキング。電動変速みたいなギミックとは次元が違うのよ。出来はともかく(おタクな奴らは黙ってろ)、具現化してくれたという事実に感謝感謝に加えて感謝である。おっと、つい熱くなった。 THEのヘルメット、グラフィックがかっこいい。アニメ的、イラスト的。脱スピードグラフィック的。新世代的。 変態フレームでおなじみ、《デルタ7》の<アランティクス>の、なんとインプレ記事! 念のため申し上げると、『アイソトラス』なる工法で、ケブラー+カーボン繊維(?)を編み編みにした、編み編みフレーム! フレーム単体価格7000ドル! 意外に硬めで操作しやすい乗り心地、とのこと。写真の完成車重量は22.5ポンド(10.2kg)と、こんな見た目で意外に普通。 http://delta7sports.com/ スコットが、ついにトレール用リアサスをアメリカで販売! だって。もちろん 例の特許 に引っかかるため、ついに別方式を考えだした末の販売。はやく来い来い特許の切れる(噂によると)2012年。まあアメリカで売らなければいいという話でもあるが。 すっかり忘れてたよ《 スリングショット 》! こいつは、こんな見た目ですが、きちんと定評のある、きちんとしたマウンテンバイクです。いまでもちょっと欲しい。こいつは今どき29erですが、ロードモデルもあるそうな。ロードブームが終わってしまう前の、今こそ乗り時かも。 《チャンバ》(元《チャンバワンバ》)のクロスカントリー用モデルかあ。なんかしみじみするなあ。乗り味もいいんだろうなあ。チャンバこと元《チャンバワンバ》はずっと、グラビティ系ブランドとして世間を席巻してたのです。な...

ウィスラーに持ってきたくないもの/つまようじ,酒

●気の知れた男の友人チーム ーー全4人ぐらいで。  つまようじではない。わざと間違えた。なにか失言をするとすぐにぶっ叩かれるこのご時世だが、いいか、災いを恐れずしっかり書くぞ、妻(旦那)・幼児は日本に置いてこい。  気の知れた、男4人ぐらいで、ウィスラービレッジの1ベッドルームとかを借りて、適当に雑魚寝をし、みんな独身気分でデタラメな自炊をし、食を分かち合い、酒はなるだけ飲まず、早寝早起きで体調を整えつつ、10日ぐらいかけて遊び尽くすのが、一番調子いい。  さすればパークに近い場所に泊まれ、この宿泊費がべらぼうに高い、世界有数のリゾート地ウィスラーでも、宿泊費1人300ドルぐらいで済むではないか。外食もびっくりするぐらい高い。そのため、できる限りクリエイティブな自炊生活をして、自分の中のコックさんを呼び起こそう。のちの人生にもきっと役に立つ。  で、酒だ。独学と経験で酒とカラダの作用の関係を勉強してきたことを少し書かせてもらう。  酒を視線が斜めるまで呑むと、その後3日ほどカラダの調子が悪くなる。免疫力も落ちる。風邪を引きやすくなったり、次の日に、自転車に『乗れ』てない状況になりがちになる。  また、酒を飲んで寝ると、睡眠が劇的に浅くなり、わりと早朝に目が覚めるのは皆さんも経験しているはずだ。だが、それ以上に問題なのは、いわゆる『心の二日酔い』問題である。 「ああ酔ったとはいえ、なんであんなことしちゃったんだろう。。。」といった、巨大な後悔が大きな要素を占める、酔い覚めの朝の『悪心』。これは酒の副作用、すなわち二日酔いの一部であると、呑んだくれで健康マニアの友人の医師に教わった。二日酔いは、ただカラダ的に気持ち悪くさせるだけでなく、人をむやみに後悔させ、心を蝕む。パンダソニックは、酒は嫌いだが、酔うのは大好きなので闇雲に飲むが、その次の日の朝は、本気でXXしたくなるぐらい、世界の全てを悔やみ、鬱になる。この鬱は、その日どころか、数日間続くこともある。  心が鬱になると、免疫力が下がるというのは、昨今やっと世間にも認知されるようになってきた。こんなことになるのは目に見えてるのに、大酒飲んでパーティアウトするのは、せっかくウィスラーまで来てるのに、もったいない。浴びるまで呑みたいなら、日本でヤればいい。短いステイの大切な1日を、二日酔いでカラダと心の調子と免疫力を落とし...

ウィスラーで持ってたくないもの/バッグ

●空身で走りたいときは ーー1日5ドルのコインロッカー。  これまでいろいろとゴタクったが、バイクパークはやっぱり何も持たずに走るのがベストである。今日は真剣にA-ラインと心行くまで向き合うのだ、という練習日には、すべての装備をコインロッカーにぶち込んでしまうとすばらしい。コインロッカーは、ゴンドラの左、公式レンタルバイクセンターの中にある。  1日5ドルで、クレジットカードが使え、しかもその日は何度でも入れポン出しポンできる。  ロッカー自体の間口は狭いが、奥に深いため、30リットル級のバックパックなら、二つぐらいは入れられそうだ。また、パンダソニックあたりだと必ずなくしてしまう鍵システムではなく、任意に設定できる暗証番号方式。この暗証番号とロッカー番号とを仲間内で共有すれば、ロッカーの鍵を渡さずとも、いろんなものを入れポン出しポンできるので便利である。数字だけのやり取りで開けられるため、取引きに使うと具合がいいかもだ。なんのだ。

号外;好きですイチローさん

 実はウィスラーには、一週間ほど前に別れを告げています。その別れの模様はまた後ほど。  どこにいたかというと、アメリカ/ワシントン州シアトルにある野球場セーフコ・フィールド。なにしてたかというと、イチローさんに告白してました。  あなたの、膝が好きです。他の選手はがっつりガニマタ開きなのに、イチローさん、あなただけは、基本が内股、とくにバッティングのときの膝の閉じたシルエットは、震えが来るぐらいカッコいいです。スタイルを持つマウンテンバイクのライダーが、カッコいいジャンプをしたときのフォルム、シルエットと同じです。スタイル系ライダーの代表、デイブ・カリナンのライディングのようです。  ああ、あなたが素振りをする時の、軸を使った美しいスイングが好きです。足下をしっかりと地球に突き刺し、骨盤と背骨の動きが生んだ力を、バットの先にふわりと伝えて(運んで)いくあの柔らかさと繊細さを愛しています。他の選手の『ぶうん!』みたいなガサツなスイングは見たくもありません。  まだ誰も明言していないのでここで言ってしまいますが、イチローさん、あなたカラダの使い方は、ダートジャンプで美しく高くエアをコントロールするのと同じ技術です。ただ力がカラダから外界に出るのがバットかリアホイールかの違いがあるだけです。ボクら、野球をしないライダーたちは、それをわかっているのに、野球をする人たちは、それをわかっていない感じがするのです。  あと、守備についているときも(今回は一度もあなたにボールは飛んできませんでしたが)、いつでもストレッチをしているのがステキでした。やっぱり股関節、骨盤と大腿骨をつなぐピロボール間接をいつもほぐしていますね。ボクもいつでもカラダをほぐしがちですが、社会では変人扱いされます。みんな、カラダの使い方に気がついていないんですイチローさん。  でも、あなたが引退して、あなたがたどり着いているんだろうカラダの使い方の真実を明らかにしてくれたら、社会でも、いろんな認識が変わってくれるんじゃないかと信じています。  ということを、グラウンドにいるイチローさんに、フィールドの3階席(チケットは前日に購入。一人24ドル)から伝えました。「イチニーサン! イチローサン! 好きです!」聞こえたかしら。  しかし相手チーム、NYヤンキーズのピッチャー、イチローさんがイチ塁にいるときに牽制し過...