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追悼文



 自分がものすごくダサイことに、最近やっと気がついた。

 マスコミの底辺という職業柄、おしゃれな編集部にもたまに出入りする。そこには、名前の付く服やカバンやサングラスを着たり持ったり欲しがるシャレたひとが多い。そんななかでは質実剛健という言葉以外に、ボクの出で立ちは形容できない。また話題の商品の話題でないと話題に入れないことも多い。先日も日本でようやく発売される電話ナントカカントカフォンの騒ぎをしていたが、これにも大して興味のない始末。

 そんなボクでもおしゃれになれる時がある。
 とあるライフワーク準備のため、しょっちゅうプールの底辺を泳いでいるのだが、そのおかげか、自分で言うのもなんだが全部脱ぐと(コカンノイチブヲノゾキ)わりとオシャレである。ただ街中などでむやみにシャレると問題を起こすのが唯一の問題であり残念な点だ。

 最近持ち歩くリュックは、見た目がものすごく本気でダサイのだが、ナントカカントカコンピュータのプロ用ブック型と、スピーカー付きベースギターと、自転車ヘルメットとかその他もろもろ運べて、あとスタッシュもいける。なのに外見は本気なのでオシャレな人には本気な人と思ってもらえて、もろもろ助かっている。

 そういうダウン・ローな生き方は男として悪くないと思うし、嫌いじゃない。

 しかし女性は、うらやましくも女性であるならば、ファブじゃないともったいない。馬子にも衣装というが、ネタは良くても衣装が売れない芸術家的なのがうちのカアチャンだ。それを味と呼ぶこともできるが、もったいないを通り越して大変もうしわけない。

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