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ドロッパーシートポストの必然性


オレの最高のライドバディである大ちゃんとは、もう20年以上の付き合いになる。

会った当初から大ちゃんは乗るのが超うまかったが、歳と経験を重ねていった結果の、オールド・スクールな80'sライディングスタイルは、ため息が出るぐらいかっこいい。しかも速いので着いていくのに苦労はするが、すべてのアラフォーマウンテンバイクライダーに、ぜひ大ちゃんの後ろを走ってもらいたいと、自信を持ってオススメできる。

ひさしぶりに大ちゃんと走り、必然的に二人だけで上りを登っている時に、大ちゃんはしみじみ言った。

「ドロッパー・シートポストってさ、おれ、サスフォークより画期的だと思うんだ」。

ドロッパー・シートポストとは言うまでもなく、スイッチひとつでサドルの高さを変えられる、シートポストの事だ。


「おれ自転車通勤にしてさ、キューハチ(98=写真のモンキー98SH+のこと)に乗ってるじゃん? 舗装路走ってるとさ、ロードバイク乗ってるような気分になるんだよ。

 それがさ、このシートポストならさ、遊べそうなスポットを見つけたら、すぐシート下げてさ、一瞬でマウンテンバイクに戻れるんだよな。自分の乗り方を諦めなくて済むんだ」

マウンテンバイクの本質とは、走ることではなく、遊ぶことである。自分がその自転車と、どれだけ遊べるか。どれだけ想像力を具現化できるか。体で乗るのではなく、頭で乗るのである。

オレの最高のライドバディである大ちゃんは、それをよく知っている。ドロッパー・シートポストは、マウンテンバイクのマストアイテムである。オレもいい加減、付けなくちゃならないことは、よく理解している。


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