友人たちがこぞって春夏ものの展示会をしているので、訪ねてみた。
年末から今年に入ってからと言うもの、乗る寝る喰う仕事しかできておらず、新年の挨拶もかねて、2月だが。
まず、ナリフリに行った。
http://narifuri.com/
ここの英語や言葉のお手伝いをしており、せっかくなのでボクのビジネス着のスポンサーになってくれないかと、遊びに行くたびにお願いしているのだが、その度に、『ファミリーセールん時は、呼ぶから』と小林くんに諭される。
春夏ものの展示会なので、当たり前っちゃあ当たり前なのだが、オレがオレンジのダウンの上にオレンジのジャケットを着るぐらいのこの寒い日に、半袖+ビルケンシュトック サンダル履きの常夏気分でお客さんを迎える、小林くんのマジメさには、ほんと頭が下がる。
黄色のヘルムズは、小林くんがディレクター特権で、無理言ってペイントしてもらった純正ブートレグ・カラー。「売ってるの?」と聞いたら、「見せモンです」と。
どんどんかわいくなっていく。これが高い機能性のある自転車ウェアだ、ってんだから、東京という街の生み出す自転車文化は、とにかく世界の3歩先を行っている。世界各国の自転車事情を見てきたオレは知っている。
自転車用ボタンダウンシャツが、色も増えて、柄もさらに可愛らしく。
おれはほとんど履かないが、短パンもカラフルになった。
2013年ナリフリ/スポーツのサイクルジャージは、世界の東京ディズニーシーでおなじみ、ディズニーのミッキーさまとコラボした、公式ミッキージャージである。
アメコミジャージとかでお茶を濁さないコイツらナリフリは、いつでも本気だ(食い扶持かかってるからね、と小林くんいつもこぼす)。
残念ながらナリフリのミッキージャージは、下の自転車屋さん『チャリフリ』がおやすみだったため、手に取ってみるのは、次回以降に持ち越しした。
明日15日金曜日までなら、ナリフリの東京・恵比寿のショップにて、販売店/プレス向け展示会を行っている。オレがこれまでよくやってきた手法で言うと、『ホームページに載せたいんです』といって流行のブログ・プレス面して名刺にURLを書き込んで丁寧にご挨拶して渡せば、暇なときなら見せてくれることだろう。
販売店/プロショップの方は、胸はって、ぜひ、ミッキージャージを見に行ってやって下さい。
とはいえ悔しいので、それでも中だけは思いきり覗いてやった。
子供用自転車と、ヘルメットと、HELMZと、ウェアとかしか置いていない。まったく自分勝手な店で、うらやましい限りである。
https://twitter.com/charifuri
http://HELMZ.jp/
一方、オレの古巣であるリンプロジェクトも、お店を休業しての展示会である。
http://rinproject.com
3年ほど前に、オレはリンプロの後方支援から外れ、ライド&レポートの道ヘを復帰したのだが、オレが外れた以降のリンプロは、自転車服ブランドというより、自転車・旅小物ブランドとして、サイクルアクセサリーブランドへの道をまっしぐらで好調だ。
オレがいるときに好調にならなかったのは、なぜだ。
例えば、こんなワンタッチでリリースできる、一眼レフカメラ向きフロントバッグを作っている一方で
こんなオールドスクールな、ツーリング文化上級者向けフロントバッグを作っていたりする。
このオールドスクール感は前だけにとどまらず、もちのロンで、リアパニアバッグも作っているし、
完全防水で付け外し簡単なパニアバッグも作っている。
さらに創業者・山田さん(61才)の、アレはやっぱりナニなんだなと思うのが、この『背負子(しょいこ)』である。
先の防水パニアバッグを背負うための背負子なのである。
一説には、この背負子に自転車をばらして取り付けられたという噂もあり、富士山登山to違法下山行為にうってつけなのだが、両方ともやったのはオレじゃない。
おれが富士山をヤったのは、違法になる2年前である。
これが、最新型のパニアバッグだ。おれがここんちにユーロバイクに行かせてもらっていた数年間に、アムスあたりでゲットした上物のネタである。
当時はボツだったが、ここに来て陽の目を見て嬉しい。これでママチャリ業界に殴り込みをかけるんだ! 行け! リンプロ!
まー、とはいえ、自転車用の服も作っている。さっきのナリフリとは真逆の、いわゆるド定番である。
ここんところ、ど真ん中で売れているのが、このウール製のショーパンだそう。
同じくウール製ニッカポッカも、その価格のわりに、中高年のかたと、若いシャレ乙な方に、かなりの人気だそう。
で、同じ型紙で、夏用に麻でニッカポッカを作ったら、目の前の浅草通りを通るガイジンたちが、『オー!ジャパニーズ・ヘンプ!』とかいいながらお土産代わりに嬉しそうに買っていってくれるそうだ。
ちなみにこの、レトロハンドルバッグ+レトロパニアバッグ+シルクのツーリング車というコーディネイトを見て、東京・吉祥寺《ベロクラフト》の大槻店長は、「プロクラスですね」とニヒルに言い残したと聞く。
そう言えばリンプロの店内で不用意にストロボを使うと、そこら中が光ってヒドい。
このリンプロ君は、シューズからジーパンのポケットから背中から頭までピカピカの、ヒカリモノ野郎。クルマから見たら、うっとおしくて、大きく避けて通ってくれることだろう。
もちろん、最近はNHKで火野正平さんが被っていて(ロゴが前になっていても『前後逆ですよ!』と声をかけてはいけない)カスクも、柄と色を増やしてますます元気である。
リンプロの連中は、そんなぴっかぴかのヒカリモノを身にまとい、日々自転車で浅草のオフィス/店舗まで通っている。
ロッキーがメッセンジャー時代から10年近く乗り倒しているキャノンデールのロードは、今日も元気だ。同時期にメッセンジャーをしていた連中のバイクは、もうほとんど残っていないそうだが、これは未だに現役で、キャリアを付けて旅を続けている。今年でロクセンマンキロ以上は走りましたよ、と嬉しそうにロッキー。こいつは数字が数えられない、本当にかわいそうなヤツなのだ。
その後ろにある、今になってやっと時代が追いついた、ディスクブレーキ付きの旧型シクロバイク。ある日、オーバーホールでもしようとフォークを抜いたら、そこには驚愕の事実が! この話は、あまりにもおもしろいので、そのうち暇を見つけて書こう。
リンプロも、今週金曜日まで展示会を行っている。16日(土)は、この展示のママ通常営業しているはずのなので、浅草にお越しの方は、ちょいと立寄り、ロッキーに数字と英語のことを効いてやって欲しい。
最近英語の『聞き流しラーニング』をばりばり聞き流してるんで、もう英語とか超ペラペラのはずですよ! と、またかわいそうなことを言っていたから。
そして、壁に貼っているのは、オレがここ数年をかけて、ヨーロッパ・アメリカ大陸で撮り溜めてきた、リアルなパニアバッグの写真である。せっかくいい写真を提供したのに、こんなに小さく使って、、ぶーぶーぶーと文句を垂れていたら、
このジャケットをやるから帰ってくれ、と言われたので帰ってきた。オレンジも好きだが、紫も大好きである。電車の中を、明るくするのだ。
http://narifuri.com/
http://rinproject.com