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富士見で乗った自転車

1000本ジャンプのときに、3台のバイクに乗った。

ちょっと乗れるようになると、「どれ乗っても同じだよね」とかいうオレみたいな輩がいるが、それはウソである。

もうぜんぜん違う。テクノロジーがすごい進んで、どんなシビアな乗り心地にでもできるようになってしまった自転車技術は、自転車をもの凄く細分化した。特にクロモリフレームとフルサスペンションという分野で。だから、いい悪いで言えば、今時どれを乗ってもいいのだが、そのいい感じの方向性には、かなり違いがある。オレはジャンプはうまくはないが、ものすごい好きである。


まずこれ。ウィスラー、富士見パノラマ、そして幕張ジャンプと、3大マウンテンバイクパークでそのオールラウンド性を証明された、ジャイアント・レイン2(リンクは2008レインX0)。パーツを変えに変えて完成車時代の面影すら残っていないが、重量は重くなった。どこでも楽しく遊べたが、日本のA-line、富士見のダートジャンプコースでは、すこし重たかった。ただコースがよくできていたため、タイミングさえ覚えてしまえば、いい感じで飛んで飛べないことはない。ちなみにこいつが一番おもしろかったのは、幕張ジャンプだった。


そこで、つかちゃんが乗る軽いクロモリバイクを借りた。マングース・リチュアルだ。変速機もなく、完成車から外すだけ外した、みたいな。ただフロントサスだけは、Kowaに変えてあったけど。こいつが調子いい。ウソだと思うかもしれないが、優しくやわらかい。ふわん、という感じではないが、するっという感じで乗れる。動きはゆっくり、ふところ深く。技とかそういうことではなく、いまそこにある地形を、気持ちよく乗るための、とか。こんなのが完成車で10万円しないで買えちゃうんだから、いい時代だ。クロモリの良さというのは、あるいはその素材ではなく、進化し尽くした技術の恩恵だと言えなくはないか。


しかしつかちゃんのにはフロントブレーキが付いておらず、ちょっと無茶もしてみたかったので、BGH店長、ありパノ2008オーガナイザー、金子真吾くんの<トランジット・パーク&トレイル>を、レンタルバイクを洗う手伝いをするというバイトの押し売りをし、まんまと借りた。こいつがまた調子いい。速いのだ。とにかく速い。軽くプッシュすると、スンと前に出る。ジャンプのリップを出る時に足首のスナップを利かせれば、それだけでスイッと飛んでしまう、ような感覚。名前のPark & Trailで本当に調子よさそうだ。しかしとくに硬く感じるわけなく、よくできたアルミフレームだなあと思っていたら、クロモリだと聞いてビックリした。

ちょっと前、BMXでオリンピックに出たガンくんのレースフレームにまたがらせてもらったことがある。いい感じのクロモリフレームだなー、て思っていたらアルミだよと聞いてビックリした。今の自転車技術がすごいのかオレがテキトーなのか。そんぐらいのオレが言うことなのだが、ま、それぐらい自転車はいい感じに細分化が進んでる、ということを言いたかっただけだ。

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