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ふたりのかわいい子がいた。

 地下鉄のシートに座っていると、二人のかわいい子が目の前に座る。一人はちょっと冷たそうで、でもふと笑うととっても愛嬌のあるコ。もうひとりも同じようにかわいくて、どう同じかっていうと同じ顔。たぶん双子。

 かわいい子が、しかもおんなじかわいい子がふたり、目の前に並ぶのは悪くない。確か村上春樹の短編と長編の両方に、双子の女の子たちと暮らすエピソードが使われている。ふたりのかわいいおんなじ子が目の前にとつぜん座っているという状況は、なかなかないことだと思うが、それがいっしょに暮らすということであればことさらに、短編長編両方に書き残しておきたいと思うものなんじゃないかと、特に今は強くそう思う。



 髪型もファッションの配色もカバンも靴もいちいちぜんぜん違うのだけど、色とか形とかブランドとかそういう細かいことが違うぐらいであとは大体おんなじ。目を閉じて見れば失礼ながらいっしょ。声はどうかと耳をすませると、髪の色は少し明るくて内巻き気味にカールした方がすこし低い。が、音階が違うだけで、同じ楽器からでてる音って感じがする。

 と、声の低いほうが鏡をとりだして、リップにぬりぬりし始めた。1テンポずれて、もうひとりも当たり前のように同じ軌跡で鏡を取り出し、なんかチェックし始める。鏡なんか使わなくても隣を見ればそこには同じ顔があるのに! というこちらの心の叫びが通じたのかどうか、ふたりは同時に鏡から目を離し、互いに顔を見合わせてニコリ笑う。ああ、二人の間に鏡があるかのような! コンピュータでミラーエフェクトみたいな! 

 うぉーん! まさにその絵面が欲しかったのですーよ! とばかりにおさーん気が触れる寸前。オレ以外の人も心なごんでますかーとあたりをみれば、おばちゃん、学生、疲リーマンみな携帯見てるか寝てるか惚けた目をしてるか。みんなコンナすごいもん見ないでナニしてんDESUカーと心が叫べば、双子の二人がなぜかこっちをチラ見したのち、また互いの間に鏡をつくってニコリ。おさーんついにこと切れる。

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